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■MICRO ACE製ボギー貨車をKATO製カプラーへ交換
MICRO ACE製ボギー貨車のアーノルドカプラーをKATO製車間短縮ナックルカプラー、KATOカプラーN、ナハフ11かもめナックルカプラーへ交換してみました。車間短縮化と自動連結の両立も試します。
(PC閲覧を推奨。画像クリックで拡大します。)
1、MICRO ACE製ボギー貨車のカプラーポケット
台車(タキ6150 A2675)はプラスネジで本体に留っています。
タキ6150の場合はこのネジでタンク本体と台枠との結合までしています。
カプラーポケット自体はKATOのボギー貨車と似ています。(台車裏側)
アーノルドカプラーを90度ひねって外します。カプラーと台車にピンがあり、双方をスプリングで保持しています。
2、車間短縮ナックルカプラーへ交換
タキ6150の台車のカプラーポケットはKATOより狭いので、車間短縮ナックルカプラーの一部をカットします。
車間短縮ナックルカプラーを側面から見ます。
カプラーの根本の段差を柄とツライチになる様にデザインナイフでカットしました。
台車にはめ、付属のスプリングを入れて完成です。
カプラーポケットからの突出量は4.3mmです。
形式(コキフ10000等)によってはカプラーが低いので、カプラーの下(カプラーポケットのアゴ部分)にプラ板で作ったスペーサー(長さ2mmX巾1.5mmX厚さ0.3mm)を入れた方が高さが合います。
3、KATOカプラーNへ交換
タキ6150の場合、KATOカプラーNは無加工ではめるとギチギチで全く首振りしません。そこでカプラーの一部をカットし首振りをする様にします。
カプラーを側面から見ます。
(1)カプラーのお尻の段差(矢印)を柄とツライチになる様にカットします。
(2)カプラーのお尻の突起をカットします。
左が未加工、右がカット済みです。
(3)更にお尻の角を斜め45度にカットします。
右が加工済みです。余り切り過ぎるとカプラーがバラけてしまいます。
(4)台車にはめ、付属のスプリングを入れました。
台車からの突出量は6mmです。
スタンダードゲージで高さチェック、OKです。
車両に付けてみました。車体端からの突出量は4mmです。
4、ナハフ11かもめナックルカプラーへ交換
次にKATO製ナハフ11かもめナックルカプラー(Z05-1376)、10個入り税別600円の交換法です。
(以下かもめナックルと呼称します。)
かもめナックルにはナックルシャンクとリップシャンクを留めるピンが必要ですが、このカプラーポケットにはピンがないので爪楊枝で代用します。
(1)爪楊枝を刺し、不要部分を切り落とします。
かもめナックルを側面から見ています。
(2)カプラー根本の段差を柄とツライチになる様に削ります。
右が加工済みです。
(3)かもめナックルの足の突起をカットします。
右が加工済みです。
(4)台車にはめ、元のスプリングを入れました。
カプラーポケットからの突出量は6mmです。
かもめナックルに付属するフタは使用しません。
もし、使用する場合はフタの加工(厚さを薄くし、お尻の2股の足をカット)が必要となります。勿論爪楊枝は使いません。
爪楊枝方式の方が工程が少なくて済むので今回は上記方法としました。
スタンダードゲージで高さチェックです。OKです。
形式(コキフ10000等)によってはカプラーの下(カプラーポケットのアゴ部分)にプラ板で作ったスペーサー(長さ2mmX巾1.5mmX厚さ0.6mm)を入れた方が良い場合があります。
車両端からのカプラーの突出量はKATOカプラーNと同じく4mmです。
5、試運転
試運転しましたが、各カプラーともR282の4%勾配、4番ポイントのS字等、特に問題はありませんでした。
車間短縮カプラー同士(車間2mm)はR282でデッキが接触しますが、脱線はしませんでした。
6、まとめ
MICRO ACEボギー貨車(タキ6150)のKATO製カプラーへの交換に際しては、3種類ともカプラーの加工が必要でした。ただ上記の方法ではカプラーポケット側は加工しないので、後々アーノルドに戻す事も可能です。又、仮に工作に失敗してもカプラーだけの損失で済みます。
6-1、車間短縮ナックルカプラー
車間短縮ナックルカプラー同士により、車間は2mmまで縮まりました。これは狭すぎます。
タキ6150は手すりがデッキから外に張り出しているので余計狭く見えます。手すりの一部は接触しています。(ただしR282でも脱線はしませんでした。)
タキ6150は、元のアーノルドでも車間6mmなので、通常よりカプラーが奥まっている様です。
6-2、KATOカプラーN
KATOカプラーN同士は車間5.5mmです。
ただし、KATOカプラーNは車間短縮ナックルカプラーと自動連結(突き当て連結)が出来ません。コスパはかもめナックルより良いです。(KATOカプラーN…税別20円/個、かもめナックル…税別60円/個)
6-3、ナハフ11かもめナックルカプラー
かもめナックル同士も車間5.5mmです。
又、かもめナックルは車間短縮カプラーと自動連結が出来ます。見た目も実感的です。
これらの結果から、1両の片側に車間短縮ナックルカプラー、もう片側にかもめナックルを装着する事にしました。こうする事で車間を程よい4mmにでき、かつ各車とも自動連結が出来ます。
MICRO ACEは形式毎にカプラーポケットの形状が微妙に違う様※なので、これらの方法がタキ6150以外のボギー貨車にも通用するかは不明です。
手持ちのMICRO ACE製トレーラーは他にキ908マックレー車(A0326)とキ604ロータリー車(A0320)しかありませんが、この2車はタキ6150とほぼ同じカプラーポケットでした。2車とも車間短縮カプラーに交換しました。
※その後増備したコキフ10000は、スペーサーによりカプラーを上にあげた方がbetterな様です。
初めてMICRO ACEの貨車を購入しましたが、ディテールも良く、印刷もすごく精密です。今回購入したタキ6150は艶消し黒の車体で半艶のKATO製タキより好感が持てます。ただし車輪の転がりはKATOに比べるとほんの少し悪いです。(KATOが良過ぎるんで、特に問題ありませんが。)
最近のMICRO ACEは電車のセット品ばかりなので、もう少し貨車も出して欲しいですね。まぁ、電車セットの方が儲かるんでしょう(笑)。
※改造は自己責任でお願い致します。
7、追記 (短縮化)
-1、ナハフ11かもめナックルカプラー(短縮化) 【5.2mm】
新たにMICRO ACEのタキ9900(A3196)を購入した所、上記タキ6150とは台車の位置が随分違いました。
(左がタキ6150、右がタキ9900です。黄色破線に注目)
タキ9900は台車が車端寄りなので、車間短縮カプラーは車体からの突出量が4.5mmになりほど良い感じでしたが、、、(タキ6150は2mmで引っ込み過ぎ)
かもめナックルでは6mmとなり、かなり突出してしまいました。(タキ6150は4mm)
通常、カプラーポケット前面が妻面とほぼ同じ位置ですから、タキ9900が普通だと思われます。
タキ6150(とタキ11000)は、タキ9900と台車を共有化した為、カプラー位置が妻面からかなり奥まっている様です。
そこでタキ9900ではかもめナックルを1mm弱セットバックしました。
カプラーの足とカプラーポケットのすき間にスポンジを入れ(矢印)、ゴム系接着剤で着けました。この後スプリングを入れスポンジを黒マジックで塗りました。(カプラー自体の加工は上記方法4、と同じです。)
突出量が5.2mmになりました。
カプラーポケット内にはまだ余裕があるので4mm以下にも出来そうですが、今回はここまでにしておきました。
尚、コキフ10000ではかもめナックルをスプリングのピンにゴム系接着剤で直付けし、車体からの突出量を4mmとしました。
MICRO ACEのカプラーポケットの形状・寸法は台車形式ごとに微妙に違うので、形式毎に突出量やカプラー高さの調整が必要な様です。
-2、ナハフ11かもめナックルカプラー(超短縮化)【3.2mm】
タキ9550(A3194)の購入に伴い、かもめナックルの更なる超短縮化を試みました。
(1)爪楊枝をピン代わりに穴に刺します。
(2)カプラーの足を破線部分でカットします。
(3)カプラーのお尻がカプラーポケットのピンに付く位置で、ゴム系接着剤で接着します。
(4)カプラーの左右の空間にスポンジを接着します。
つまりスポンジで空間を埋め、カプラー⇔スポンジ⇔カプラーポケットと接着し、接着面積を増やします。
スポンジは例によって黒マーカーで塗っておきます。
カプラーポケットからの突出量は、短縮化5.2mmから超短縮化3.2mmになりました。
R282(4%勾配)の試運転では問題ありませんでした。
※タキ9900とタキ9550は、カプラーポケットの位置は同じです。
-3、車間短縮ナックルカプラー(短縮化)【3.7mm】
車間短縮カプラーも短縮化を試みます。カプラー自体の加工は、上記2、と同様です。
カプラーポケットに、プラ板で作ったスペーサー(タテ2xヨコ1x厚さ0.5mm)2個をゴム系接着剤で付けました。
スペーサーの厚さ分(0.5mm)、カプラーをセットバックします。
スペーサーは黒マーカーで塗り、目立たなくします。
スペーサー無しのカプラーポケットからの突出量は4.3mmでしたが、スペーサーによる短縮化で3.7mmとなりました。
わずか0.5mmですが、比べると結構違います。スペーサーの挿入により、カプラーの首振りはほとんどしませんが、R282(4%勾配)のカーブでは問題ありませんでした。
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2017年9月記載/2018年1月/2019年3月(タキ9900)/2021年3月(タキ9550)追記
(マイクロエース・カプラー交換)
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