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■香港TOMY製ボギー貨車をKATO製カプラーへ交換
香港TOMY製ボギー貨車におけるカプラー交換、加工方法についての記事です。車間短縮と自動連結(レール上での突き当て連結)の両立を目的とし、KATO製車間短縮ナックルカプラーとEF66前期形ナックルカプラーに交換します。(PCでの閲覧を推奨。画像クリックで拡大します。)
1、香港TOMY(後期型)のカプラーポケット
ワキ5000(品番2719)のカプラーポケットです。KATOのボギー車に似ています。この形状は香港TOMYの中でも後期型です。前期型は河合商会製と同じ様です。
(河合商会と同じ前期型のカプラー交換は【コチラ】を参照下さい。)
前期…ネジ留め台車、河合と同型のカプラーポケット
後期…ピン留め台車、KATOタイプのカプラーポケット
という事らしいです。
標準のアーノルドカプラーは90度ひねって上へ外します。ピンにスプリングがはまっています。
カプラーポケットの精度は、今の水準からするとかなり雑なモールドです。車輪は外しといた方が作業しやすいでしょう。
車間短縮と自動連結を両立させる為、片方に車間短縮ナックルカプラー、もう片方にEF66前期形ナックルカプラーを装着します。
2、車間短縮ナックルカプラーに交換
片側の台車を車間短縮カプラーに交換します。オリジナルのスプリングも使います。
車間短縮カプラーは無加工でポン付け出来ます。カプラーとピンのすき間が狭く、カプラーを先に入れてからだとスプリングが入れにくいです。まずスプリングを入れて、ピンセットでスプリングを縮めながらカプラーを入れました。
スタンダードゲージで高さチェックです。OKの様です。
3、EF66前期形ナックルカプラーに交換
もう片方の台車は、EF66前期形ナックルカプラー(Z01-0224)に交換します (以後EF66前期と呼称) 。
10個入り税別400円です。
EF66前期は加工が必要です。
①EF66前期のお尻を破線の位置でニッパー等でカットします。
(左が未加工、右が加工済み)
カプラーを側面から見ます。
②カプラーお尻の段差をツライチになるまでデザインナイフ等でカットします。(上が未加工、下が加工済み)
EF66前期はカプラーの高さが低いので、段差分、上にあげる為です。
③プラ板で長さ2mmx巾1mmx厚さ0.3mmのスペーサーを作ります。スペーサーをカプラーポケットのアゴの部分にゴム系接着剤で貼り付けます。スペーサーはその後目立たない様に黒マジックで塗りました。
④台車にEF66前期カプラー改とスプリングを組み込みました。スペーサーでカプラーの高さを上げています。やはりスプリングを先に入れた後、カプラーを入れました。
カプラーがバラけてはめにくい場合は、ナックルシャンクとリップシャンクをゴム系接着剤で接着するとはめ易いです。
車間短縮カプラー(左)とEF66前期改(右)を比べます。カプラーポケットからの突出は共に約4mmです。
スタンダードゲージで高さチェックです。OKとします。
尚、カプラー前部の形状が同じCSナックルカプラー(Z01-0282)でも同様の加工が出来ます。
4、試運転
車間短縮カプラー、EF66前期改、いずれもR282の4%勾配や4番ポイントのS字で脱線や自然開放はなく、走行性に問題はありませんでした。
5、まとめ
【突出量】
車体端(ワキ5000)からの突出量です。車間短縮カプラーは約4mmです。
EF66前期(改)も約4mmです。
【車間短縮の実現】
他車との車間です。左KATOワキ5000(ナハフ11かもめナックル改造)、右TOMYワキ5000(車間短縮カプラー)で、約5mmです。
(※KATOはウェザリング済みです。)
左KATOワキ5000(車間短縮カプラー)、右TOMYワキ5000(EF66前期改)で、やはり車間約5mmです。
かもめナックル・EF66前期は改造により、車間短縮カプラー同士の連結と同程度の車間5mmとなっています。
【自動連結の実現】
当方の貨車は片方にかもめナックル改orEF66前期改、もう片方に車間短縮カプラーを付けています。レイアウト上で各車の向きを揃える事により常にかもめナックル改orEF66前期改と車間短縮カプラーが隣り合って自動連結出来る様にしました。
これらの工夫とカプラー加工により、メーカーを問わず車間短縮と自動連結の両立をしています。
※改造は自己責任でお願い致します。
※車短…車間短縮ナックルカプラー、かもめ改…ナハフ11かもめナックルカプラー改造、EF66改…EF66前期形ナックルカプラー改造
香港TOMY製のボギー貨車は初めて購入しましたが、数十年前の製品にも関わらずモールドや表記類の印刷も精緻で、現行のKATOやTOMIXの貨車と繋げても何の遜色もないのはスゴイです。ただワキ5000に限って言えば車体色のとび色2号がやや紫(?)がかっており、他社のとび色2号と繋げるとちょっと違和感があります。その内ウェザリングをしてゴマかしましょう(笑)。(正しいとび色2号のモデルもある様です。)
又、足回りの精度は少し悪く4%の下り勾配(R282)に乗せても転がっていきません。曲線では左右に揺れたりもしますが、実用上は問題ありません。
香港TOMY製は絶版となりましたが、多くは河合商会へと引き継がれました。ワキ5000も引き継がれましたが、河合製になってからは台車が変わりちょっと腰高になった様です。(その河合も絶版ですが・・・。)
2019年5月記載
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