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■KATO 飯田線貨物列車セット【レビュー/カプラー交換/他社比較】
飯田線貨物列車4両セットから主にタキ25000の詳細レビューとカプラー交換の記事です。
併せてTOMIX製タキ25000との比較と、ヨ5000の簡単なレビューも記しました。
ホキ5700は別項【コチラ】に記載しています。(PCでの閲覧を推奨します。)
~目次~
1、製品概要
・「タキ25000…保安対策車の後期形グループで、端面に手ブレーキ、台枠が16.9mに延長されたタイプを日本陸運 産業所有車 で製品化。際立ったスマートさを持つ外観を的確に再現。」※メーカーHPより
・セット内容…タキ25000+ホキ5700 飯田線貨物列車4両セット(品番10-1426) 税抜定価7,500円
タキ25000x1両、ホキ5700x2両、ヨ5000x1両のセット品です。
タキ25000はLPガス専用のタンク車で、黒の2軸貨車が多かった時代には、ねずみ色1号で塗られた大型のタンク車は目立つ存在でした。TOMIXタキ25000が日本石油輸送なのに対し、KATOは日本陸運産業の所有車となっています。
飯田線セットに含まれますが、勿論他線でも運用されていました。国鉄時代の車扱いの雑多な貨車編成に組み込むと編成の良いアクセントとなります。残念ながら今の所セット品のみの販売となります。※
※追記(2020年9月)
単品2種類の発売(2021年1月予定)がアナウンスされました。
8072-1 タキ25000 日本陸運産業(税別1,600円)
2、パッケージ
ブックケース(小)の4両セットです。
一番上には牽引機を入れるスペースがあります。牽引機スペースのウレタン形状はED62(3084)、EF10 3次形(3077-1)の2形式に対応しています。付属品はヨ5000用のダミーカプラーが1個です。
3、カプラー交換
カプラーは別売のKATO車間短縮ナックルカプラー(28-187)に交換しました。
もう片側は、他車の車間短縮カプラーと突き当て連結を可能にする為に、ナハフ11かもめナックルカプラー(Z05-1376)に交換します。
車間を縮める為、イレギュラーな取付けとしています。この方法により、かもめナックルでも車間短縮カプラーと同等の車間となります。
(詳細【コチラ】)
4、レビュー
全景です。
全長約113mm(カプラー除く)です。カプラーは前項の通り交換されています。
タキ25000のスラリと長く、シンプルな造形が見事に捉えられています。
タンク本体には繊細な溶接ラインのモールドがあり、長いタンクの単調になりがちな印象を消しています。
セット品の車番はタキ25145です。
日本陸運産業のロゴと社名です。
いつものKATOクオリティです。ホキ5700の様なエッジの甘さはありません。常備駅や主要緒元の記載も精緻です。
(画像クリックで拡大モードになります。)
赤で標記されている専用種別の「LPガス」と化成品分類番号の「燃」がgoodです。
全長 16 m以上を示す、「オ」が付いて、オタキとなっています。
「専用」の文字が潰れているのは残念です。ホキ5700と言い、今回は「専用」の印刷が鬼門ですね(笑)。
(画像クリックで拡大モードになります。)
手ブレーキ側デッキです。
滑り止めの精密なモールドがあります。
ブレーキハンドルや手すりも細く精密です。
台車も精密なモールドで重厚感があります。
反対側のデッキです。
滑り止めはなく、あっさりしています。手すりは細くてgoodです。各種表記も精密に印刷されています。
精密なハッチ、ランボードの滑り止め、細い手すり等々、いつものKATOクオリティです。
車体裏です。
キッチリと組まれた台枠とわずかな床下機器があります。
台車は私の苦手な(笑)スナップ式です。車輪は車軸の短い黒染めタイプです。
スポーク車輪に交換する場合は、スポーク車輪(車軸短)品番28-213が適合すると思われます。
ただスポークを履いたタキ25000があったかどうかは調べたけどワカリマセンでした(笑)。
5、TOMIXと比較
ここからは、TOMIX タキ25000(2776)と比較してみます。
TOMIXは日本石油輸送、KATOは日本陸運産業のカラーリングです。どちらもカッコいいですね。
デッキ周りです。
手すり、滑り止め共にKATOの方が繊細です。
設計年次にかなり差がありますから当然でしょう。むしろTOMIXは古いにも関わらず、十分なディテールと言えるでしょう。
(画像クリックで拡大モード)
反対側のデッキです。
TOMIXは解放テコが省略されています。
台車の出来はウリ二つです。
TOMIXは銀車輪なのでプレート部を黒マジックで塗っています。
TOMIXの方が若干腰高です。
毎回思いますがKATOの台車周りの設計は上手いですね。
台車に車体の荷重が掛かっている感じが良く出ています。
床下器具です。KATOの方が立体的な造形です。
一方、ハシゴはTOMIXの方が細く繊細な表現です。厚みの取り方がTOMIXの方が巧みなので細く見えます。
全長(台枠)はKATOが113mm、TOMIXが115mmでKATOの方が短いです。KATOのネタ車が16,900 mmですから、1/150で112.6mmです。
が、wikipediaによると全長は17,080 mm、1/150は113.9mm。デッキから張り出した手すりを全長に含むか含まないかの解釈の違いでしょうか?まぁ、どっちでも違和感はありません(笑)。
車体裏です。台枠の横材の間隔が違います。これもネタ車の違いからでしょうか。
TOMIXは2016年再生産ロットですが未だに銀車輪です。
細かく見れば色々違いますが、レイアウトに置いてしまえばどちらもGoodです。又、車体色がここまで一緒というのは驚きでした(笑)。違うメーカーによる同一形式ですが違和感は全くありません。
6、ヨ5000とホキ5700
セットに含まれるヨ5000(車番ヨ14701)です。
窓周りのリベットや台枠、床下器具等、精密なモールドです。
単品(8046-1)とは、車番及び所属表記等の印刷のみ違う様です。
単品は2005年発売の様ですが、設計に古さは全く感じられません。
カプラーは、片側に車間短縮ナックルカプラー(28-187)、もう片側はEF66前期形 ナックルカプラー(Z01-0224)に交換しました。これにより、2軸貨車の車間短縮と突き当て連結の両立が出来ます。(詳細【コチラ】)
カプラーの撮影をしていて、デッキ床の滑り止めモールドを発見しました。
ヨ5000の単品はずっと前から持っていたのですが全然気づきませんでした。
恐るべしKATO(笑)。
ホキ5700については【コチラ】に記載しています。
7、評価★★★★
シンプルなタンク車を的確に捉えていて、プロポーション・ディテールともに良く、いつものKATOクオリティです。KATOにとっては楽な仕事だったのではないでしょうか。
今後は所有会社を変えたバリエーション展開、単品販売に期待します。※
※追記(2020年9月)
前述の通り、単品2種類の発売がアナウンスされました。この記事を読んで頂けたのでしょうか?(笑)
しかしながら、この飯田線貨物列車4両セットには価格面で大いに疑問があります。貨車4両セットで税別7,500円と言うのは余りに高価だと感じるのは私だけではないでしょう。
4両の内、別売のホキ5700(品番8071)が2両で税別3,000円、ヨ5000単品(8046-1)が1,600円、という事はタキ25000 1両の値段は単純計算で2,900円ですっ!(◎_◎;)タンク車1両の値段とはとても思えません。
特に日本陸運産業に思い入れがないなら、TOMIXのタキ25000日本石油輸送(税別1,400円)で十分でしょう。TOMIX2台分の価値があるかどうかはその人次第という所でしょうか。余りに高価なので★マイナス1個で★4つとします。
4両セットで税別6,000~6,500円くらいが妥当ではないでしょうか。
(蛇足)ホキ5700のレビューにも書きましたが、もう発売済みになったのですからHPの画像を実車ではなく、
「KATO製のタキ25000」にしては如何でしょうか?KATOさん(笑)。TOMIXは「TOMIX製のタキ25000」ですヨ。
※追記(2017年12月)
私の願いが通じたのか(笑)、12月に「KATO製のタキ25000」に更新された様です。にしてもTOMIXに比べ余り高画質の画像とは言えない様ですが…(失礼!!)。
※追記(2019年1月)
2018年12月27日のHP全面更新により、何故か飯田線貨物列車(10-1426)のページが削除されました。公式HPにはタキ25000の画像が1枚もありません。KATOのweb担当者は何をしているのでしょう(笑)。*
*その後、KATO HPからの商品検索ではヒットがなく、Google検索からはヒットする事が判明しました。
※追記(2020年9月)
単品の発売に伴い、タキ25000のページが新設されました。飯田線貨物セットはタキ25000のページの関連製品からは入れる様になりましたが、相変わらずKATO HPの商品検索では検索出来ません。HPのLink(?)に不具合があるのでしょうか?
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2017年10月記載/12月追記/2019年1月追記/2020年9月追記
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