~始めてのNゲージ固定レイアウト~
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■KATOマグネティックナックルカプラー カプラーポケット用(28-257)
【初心者向けレビュー】
KATOラウンドハウス製マグネティックナックルカプラー カプラーポケット用(28-257)のレビューです。
自動開放や遅延開放が出来るので、機関車交換や列車の分割等、実車の様な解結が出来るカプラーです。
(PCでの閲覧を推奨。画像クリックで拡大します。)
1、製品概要
・対応車種…ナハフ11かもめナックルカプラー、又は2軸貨車用カプラーポケットを装着可能な車両
・2軸貨車には別途カプラースプリング(Z01-0042)が必要
・10個入り、税別1,100円(2019年4月発売)
・バリエーション(3種)
マグネティックナックルカプラー 短(28-255)
マグネティックナックルカプラー 長(28-256)
マグネティックナックルカプラー カプラーポケット用(28-257)
・メーカーHP
・パンフレット1
・パンフレット2
ナハフ11かもめナックルカプラー(Z05-1376)に自動解放の機能(トリップピン)を追加したカプラーです。ボギー台車用アダプターとピン付き2軸貨車用カプラーポケットが付属します。
KATO扱いの自動開放カプラーには、マイクロトレインズ社製マグネ・マティックカプラーもありますが、こちらは、KATOラウンドハウス製マグネティックナックルカプラーとなります (ヤヤコシイ!) 。KATO製だけあって車両側の加工が必要なく、初心者でも簡単に交換できます。
マグネティックナックルカプラー同士の車両で、自動開放や遅延開放(DU) ※と言った実車の様な運転が出来ます。(別途アンカプラー線路64mm・品番20-032が必要。)
廃版(?)のマグネティックナックルカプラーOS (28-088)の型番/入数変更をした再生産品と思われます。
※DU…Delay Uncoupling
2軸貨車用カプラーポケットとトリップピン(解放ピン)は小袋に分けられています。
ロットナンバー(?)…011-0770-1901
2、パッケージ/取扱説明書
パッケージ裏面の記載です。
KATOはカプラーパーツの呼称に統一性が無いのでここでは、、、
・ナックル短→ナックルシャンク
・ナックルヘッド短→リップシャンク
・解放ピン→トリップピン
と呼び替えます。
細かい事ですが・・・、
「※車両構造によっては対応しない製品や正常な走行が出来ない~云々」の直下に「例:EF64、DF50、トキ15000など」とあります。
一見するとEF64やDF50が対応していないとも取れる文章ですが、この※印は上の文章に掛かっている様です。正しくは「取り付けが可能」な例として「EF64 37、DF50各種、トキ15000など」と言う全く逆の意味です。
大変ワカリニクイ文章ですね。「※対応しない~」を「例:EF64~」より下に記載するべきです。
取扱説明書
・ボギー台車用カプラーアダプター
・2軸貨車用カプラーポケット
・リップシャンク(カプラー受短)
・ナックルシャンク(ナックル短)
・トリップピン(解放ピン)
…がそれぞれ10個ずつ入っています。
3、部品
・カプラーの形状はナハフ11かもめナックルカプラーと同じですが、トリップピンを差す穴が開いているのが特徴です。
・ホギー台車用カプラーアダプターは通常のナハフ11かもめナックルカプラーに付属の物と同じ様です。
・2軸貨車用カプラーポケットは中央にピンが付いています。
・取扱説明書には「ランナーから切り取った~云々」の記載がありますが、全てのパーツはランナーから切り取り済みです。(…と言うかランナーはありません。) 恐らく旧来品28-088の取扱説明書を訂正し忘れたのでしょう。
4、組立て
組立ては、リップシャンクとナックルシャンクを組み合わせ、トリップピンを差し込むだけです。トリップピンは直線の長い側を差し込みます。
(ナックルシャンクにトリップピンを差し込んでからリップシャンクを組み合わせても良いです。)
トリップピンを差す時はキツイので、先端を金属ヤスリで斜め45度に削ってやると入れやすいです。削った所は黒マジックでタッチアップしておきます。
5、2軸貨車へ装着
ヨ5000(8046-1)に付けてみます。標準のカプラーポケットを外します※。
※カプラーポケットの外し方…カプラーポケット側面に小型のマイナスドライバーを差し込み片側を持ち上げる。又は小型のラジペンでカプラ―ポケットを挟み、片側を持ち上げる様に外す。
カプラーをカプラーポケットのピンに差し込み、別売のスプリング(Z01-0042)を入れます。
自動開放に効果があるかどうか判りませんが、少しでもカプラーの動きが良くなる様にKATOユニクリーンオイル(24-021)をごく少量、カプラーポケットの軸受けピンに滴下しました。まぁオマジナイの域を出ないでしょうが。。。
カプラーポケットを車体にはめます。
トリップピンの高さ調整をします。0.3mm厚のプラ板をレールに置き、トリップピンの下端がプラ板に接触する様にしました。取扱説明書には0.25mmと記載されていますが0.05mmの誤差は無視しました。
高さの確認はカプラーを車両に付けた状態で行います。トリップピンを上下する時はカプラーを車体から外した方が安全ですが、慣れれば車体に付いたままでも出来ます。
トリップピンとプラ板の間にスキマがあれば高過ぎ、トリップピンがプラ板に引っ掛かれば低過ぎです。
6、客車へ装着
オハフ33(5128-2)に付けます。通常のナハフ11かもめナックルカプラーの交換と全く同じです。
カプラーをカプラーポケットに入れ、車両付属のスプリングをはめた後、ボギー台車用アダプターを嵌めます。
トリップピンの高さは2軸貨車と同様に0.3mm厚のプラ板で調整しました。
車体に台車を戻します。
オハフ33の場合はトリップピンが貫通幌にギリで接触しそうだったので、トリップピンの頭を約0.5mm程度切りました。
7、機関車へ装着
DF50(7009-1)に付けてみます。通常のカプラー交換と同じ手順です。ステップを外し、板バネを付けたままでカプラーを交換するだけです。
※画像はDF50メイクアップパーツセット(11-505)の四国形スノープロウですが、手順は同じです。
ステップを車体に戻して、やはり0.3mm厚のプラ板でトリップピンの高さを確認します。
8、作動
アンカプラー線路(品番20-032)に置くと、トリップピンが磁力で外側へ引っ張られ、カプラーが解放します。牽引機とトレーラー車双方のカプラーが外側に開き、自動開放出来ます。静止画だと判りにくいですが。。。
ただし私の調整が下手なのかもしれませんが、自動開放出来る確率は100%とはいきません。
単体でアンカプラー線路上へ走らせるとキレイに外側へカプラーが開くのですが、連結して同じように作動するかと言うと違う様です。カプラーの噛み合わせの抵抗が磁力による反発力より勝る場合があります。
9、まとめ
マイクロトレインズ製は車体の加工が必要ですが、このマグネティックナックルカプラーは全く加工無しで装着出来るので、初心者でも安心して交換出来ます。自動開放や遅延開放が出来ると途端に実車っぽくなります。
まずはこのカプラーで手軽に自動開放、遅延開放の仕組みや楽しみ方を理解してから、より正確な作動をするマイクロトレインズ製にステップアップするのも良いかもしれません。
編成(牽引機+トレーラー)、カプラー組合わせ、進行方向、自動開放の成功率を一覧表にしてみました。
・牽引機…DD13初期/DD51愛知には28-255、DF50四国には28-257カプラー装着
・トレーラー…オハフ33/ヨ5000には28-257、スハフ42にはマイクロトレインズMT-10 (11-711)カプラー装着
・進行方向は、←が牽引、→が推進運転です。
・成功率は、10~20回程度走らせた結果です。
※トレーラーは2両編成ですが2両目の車種に意味はありません。
自動開放の成功率は0%~100%と極端なバラツキがあり、車両の組み合わせや進行方向等、かなり相性に左右される様です。(全体の成功率は平均70%)
・DD13はオハフ33を推進しての自動開放、留置は出来ませんでした。その他は良い成功率です。
・DF50は全ての組み合わせで自動開放し、成功率は一番高いです。
・DD51はマイクロトレインズ製MT-10カプラーとの相性が悪いです。連結したままMT-10側へ引っ張られてしまいます。
・トレーラーとしてはヨ5000がどの牽引機とも相性が良いです。
又、全般的に牽引ではゆっくり止めるよりも、急に止めてトレーラーの勢いでカプラーを緩めると自動開放し易い様です。推進運転では、一度停止してから突き放す様に急発進急停止すると自動開放し易い様です。実車の様にゆっくり止めてからカチャ、っと言う訳には中々いきません。
メーカー公式では、「マグネティックナックルカプラー同士で自動開放出来る」とありますが、ノーマルのナハフ11かもめナックルカプラー(Z05-1376)とKATOカプラーNJPA(11-721)との組み合わせについても検証してみました。
DF50には同じくマグネティックナックル28-257、スハフ44にはナハフ11かもめナックル、スハ45にはカプラーNJPAを装着し、10~20回程度走らせました。
面白い事にナハフ11かもめナックルは高い成功率で、マグネティックナックルにわざわざ変えなくても良い程です。ただ遅延開放は出来ません。
KATOカプラーNJPAは全く開放しませんでした。ちなみに車間短縮ナックルカプラー(28-187)も全く開放出来ません。
勿論、これらの結果はあくまでも手持ち車両の一例であり、上級者の方が装着すれば全く違う結果になるかもしれません。この作動を保証するものでは無いので参考程度にご覧下さい。
KAKTOラウンドハウス(ホビーセンターカトー)は良い製品を出してくれるのですが、すぐ品切れになります(笑)。
廃版(?)の旧来品、マグネティックナックルカプラーOS(28-088)は長らく欠品状態が続いていましたが、今回の型番/入数変更によりやっと数年ぶりの発売になりました。カプラーは汎用性の高いパーツなので安定的、長期的に生産・供給をして欲しいですね。
2019年7月記載
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