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■KATOマグネティックナックルカプラー短(28-255) 【初心者向けレビュー】
KATOラウンドハウス製マグネティックナックルカプラー短(28-255)のレビューです。
自動開放や遅延開放が出来るので、機関車交換や列車の分割等、実車の様な解結が出来るカプラーです。(PCでの閲覧を推奨。画像クリックで拡大します。)
1、製品概要
・対応車種…EF66前期形ナックルカプラーを装着可能な車両
・10個入り、税別1,000円(2019年4月発売)
・バリエーション(3種)
マグネティックナックルカプラー 短(28-255)
マグネティックナックルカプラー 長(28-256)
マグネティックナックルカプラー カプラーポケット用(28-257)
・メーカーHP
・パンフレット1
・パンフレット2
EF66前期形ナックルカプラー(Z01-0224)に自動解放の機能(トリップピン)を追加したカプラーです。
KATO扱いの自動開放カプラーには、マイクロトレインズ社製マグネ・マティックカプラーもありますが、こちらは、KATOラウンドハウス製マグネティックナックルカプラーとなります (ヤヤコシイ!) 。KATO製だけあって車両側の加工が必要なく、初心者でも簡単に交換できます。
マグネティックナックルカプラー同士の車両で、自動開放や遅延開放(DU) ※と言った実車の様な運転が出来ます。(別途アンカプラー線路64mm・品番20-032が必要。)
廃版(?)のマグネティックナックルカプラーS(28-150)の型番/入数変更、再生産品と思われます。
※DU…Delay Uncoupling
トリップピン(解放ピン)は小袋に分けられています。
ロットナンバー(?)…011-0767-1901
2、パッケージ/取扱説明書
パッケージ裏面の記載です。
KATOはカプラーパーツの呼称に統一性が無いのでここでは、、、
・ナックル短→ナックルシャンク
・ナックルヘッド短→リップシャンク
・解放ピン→トリップピン
と呼び替えます。
取扱説明書
・リップシャンク(ナックルヘッド短)
・ナックルシャンク(ナックル短)
・トリップピン(解放ピン)
…がそれぞれ10個ずつ入っています。
3、部品
カプラーの形状はEF66前期形ナックルカプラーと同じですが、トリップピンを差す穴が開いているのが特徴です。
取扱説明書には「ランナーから切り取った~云々」の記載がありますが、全てのパーツはランナーから切り取り済みです。(…と言うかランナーはありません。)
4、組立て・装着
組立ては、リップシャンクとナックルシャンクを組み合わせ、トリップピンを差し込むだけです。
トリップピンは直線の長い側を差し込みます。
(ナックルシャンクにトリップピンを差し込んでからリップシャンクを組み合わせても良いです。)
トリップピンがキツくて入りにくい場合は、先端を金属ヤスリで斜め45度に削ってやると入れやすいです。削った所は黒マジックでタッチアップしておきます。
車両付属の板バネです。
オリジナルのままだとカプラーの復元力が強く、カプラーが外側に開きにくい傾向がありました。そこで板バネの山をラジペンで少し潰し、復元力を弱めました。これでカプラーが外側へ開き易くなり、自動開放できます。
(※DD13初期形(7012-1)の場合はこの加工で動きが良くなりましたが、全ての形式に当てはまるかは不明です。)
組み立てたカプラーと板バネをカプラー押さえに組み込みます。通常のカプラー交換と全く同じです。
少しでもカプラーの動きを良くするためにKATOユニクリーンオイル(24-021)をごく少量、カプラー押さえの軸受けに付けてみました。これで実際に自動開放の成功率が上がるかどうか判りませんが、他に良い方法も思い浮かばないのでやってみました。まぁ気休めでしょうが。。。
車体に取り付けます。
トリップピンの高さ調整をします。0.3mm厚のプラ板をレールに置き、トリップピンの下端がプラ板に接触する様にしました。取扱説明書には0.25mmと記載されていますが0.05mmの誤差は無視しました。
高さの確認はカプラーを車両に付けた状態で行います。トリップピンを上下する時はカプラーを車体から外した方が安全ですが、慣れれば車体に付いたままでも出来ます。
トリップピンとプラ板の間にスキマがあれば高過ぎ、トリップピンがプラ板に引っ掛かれば低過ぎです。
5、作動
アンカプラー線路(品番20-032)に置くと、トリップピンが磁力で外側へ引っ張られ、カプラーが解放します。牽引機とトレーラー車双方のカプラーが外側に開き、自動開放出来ます。静止画だと判りにくいですが。。。
ただし私の調整が下手なのかもしれませんが、自動開放出来る確率は100%とはいきません。
単体でアンカプラー線路上へ走らせるとキレイに外側へカプラーが開くのですが、連結して同じように作動するかと言うと違う様です。カプラーの噛み合わせの抵抗が磁力による反発力より勝る場合があります。
6、まとめ
マイクロトレインズ製は車体の加工が必要ですが、このマグネティックナックルカプラー(28-255)は通常のカプラー交換と全く同じで、車体側の加工を一切行う事なく交換出来ます。初心者でも簡単に自動開放や遅延開放が楽しめます。
まずはこのカプラーで手軽に自動開放、遅延開放の楽しみを理解してから、より正確な作動をするマイクロトレインズ製にステップアップするのも良いかもしれません。
編成(牽引機+トレーラー)、カプラー組合わせ、進行方向、自動開放の成功率を一覧表にしてみました。
・牽引機…DD13初期/DD51愛知には28-255カプラー装着
・トレーラー…オハフ33/ヨ5000には28-257、スハフ42にはマイクロトレインズ製MT-10 (11-711) 装着
・進行方向は、←が牽引、→が推進運転です。
・成功率は、10~20回程度走らせた結果です。
※トレーラーは2両編成ですが2両目の車種に意味はありません。
自動開放の成功率は0%~100%と極端なバラツキがあり、車両の組み合わせや進行方向等、かなり相性に左右される様です。
・DD13はオハフ33を推進しての自動開放、留置は出来ませんでした。その他は良い成功率です。
・DD51はマイクロトレインズ製MT-10カプラーとの相性が悪いです。連結したままMT-10側へ引っ張られてしまいます。
・トレーラーとしてはヨ5000がどの牽引機とも相性が良いです。
又、全般的に牽引ではゆっくり止めるよりも、急に止めてトレーラーの勢いでカプラーを緩めると自動開放し易い様です。推進運転では、一度停止してから突き放す様に急発進急停止すると自動開放し易い様です。実車の様にゆっくり止めてからカチャ、っと言う訳には中々いきません。
メーカー公式では、「マグネティックナックルカプラー同士で自動開放出来る」とありますが、ノーマルのナハフ11かもめナックルカプラー(Z05-1376)とKATOカプラーNJPA(11-721)との組み合わせについても検証してみました。
DD13/DD51には同じくマグネティックナックル28-255、スハフ44にはナハフ11かもめナックル、スハ45にはカプラーNJPAを装着し、10~20回程度走らせました。
興味深い事にトレーラー側がノーマルのカプラーでもそこそこの高確率で自動開放出来ました。DD51に至っては、マイクロトレインズ製より好成績です(笑)。ただ遅延開放は出来ません。ちなみに車間短縮ナックルカプラー(28-187)は全く開放出来ませんでした。
勿論、これらの結果はあくまでも手持ち車両の一例であり、上級者の方が装着すれば全く違う結果になるかもしれません。この作動を保証するものでは無いので参考程度にご覧下さい。
KATOラウンドハウス(ホビーセンターカトー)は良い製品を出してくれるのですが、すぐ品切れになります(笑)。
廃版(?)の旧来品、マグネティックナックルカプラーS(28-150)は長らく欠品状態が続いていましたが、今回の型番/入数変更によりやっと数年ぶりの発売になりました。カプラーは汎用性の高いパーツなので安定的、長期的に生産・供給をして欲しいですね。
2019年7月記載
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