~始めてのNゲージ固定レイアウト~
Nゲージ初心者の為のサイトです。蒸気機関区メインの固定レイアウトの完成を目指しています。
■津川洋行 LA113レンガ機関庫・複線用
津川洋行 LA113レンガ機関庫・複線用のレビューです。
「機関庫の主役レンガ機関庫の日本型です。日本型は繊細で優美なのが特長です。
長く多くの機関区で利用されてましたので、いろいろな車輛とも何故か合います。」
※メーカーカタログより
・セット内容…レンガ機関庫一式(プラパーツ組立て式)
・寸 法…長さ176mm×奥行83mm(底部実測)×高さ78mm(煙突含む実測)
長さ180mmx奥行86mm(屋根)x高さ76mm(カタログ値)
・税抜き定価…1,500円
国鉄蒸機時代の機関区に良くあうレンガ造りの複線用機関庫です。
複線間隔はKATO 33mmに対応しています。(TOMIXは検証していません。)
接着剤による組立てが必要ですが部品点数は少ないです。
2、パッケージ
ビニール袋に入っただけの簡易包装です。
屋根と小屋根/煙突パーツです。
黒の形成色です。
壁パーツです。レンガ色の形成色です。
壁パーツのディテールです。
モールドはちょっと甘いですね。
(クリックすると虫眼鏡モードになります。)
屋根もちょっとへロヘロです。
まぁタミヤとは違います(笑)。
開口部の大きさは、KATOの複線間隔33mmにピッタリです。
KATO木造機関庫23-225の前に開口部パーツを立てかけてみました。
開口部は巾29mm、高さ45mmです。
機関庫の設置地面を道床まで嵩上げ(5mm上げ)している場合は、
KATOの車両限界パーツがちょうどクリアできるので、
ELも入庫できるハズです。(多分 汗)
ただし、KATOユニトラックと同じ面に設置すると、
パンタは引っかかりそうです。
この場合は蒸機とDLのみ入庫可ですね。
窓パーツです。4枚あります。
透明プラに窓枠が凸モールドで成型されています。
こちらもモールドはあまいですね。
まぁハセガワとも違います(笑)。
屋根パーツの真ん中が3mmくらい上に反っています。
(壁パーツとスキマが出来ています。)
ネットを見るとこの製品は皆、
反っているみたいですね(笑)。
この屋根の接着に皆さん奮闘される様です。
6、塗装
まず、中性洗剤で軽く洗浄し乾かします。
(型枠剥離剤を落とす為です。まぁ省略しても可ですが…。)
屋根、小屋根、煙突パーツはタミヤ
アクリルミニXF-69 NATOブラックで筆塗りしました。
ムラがありますがどうせウェザリングするので気にしません(笑)。
①タミヤウェザリングマスターCセットの[アカサビ]をエナメル溶剤で溶き、筆塗り後、
Bセット[スス]をスポンジでこすりつけました。
③最後に、タミヤスミ入れ塗料[ブラウン]と希釈したXF-20ミディアムグレーでランダムにスミ入れしました。
②次にクレオスB503 [つや消し]スプレーで艶消しと[スス]の固定をします。
(ベース塗装が水性アクリルなので、
つや消しスプレーも水性のB503にしました。同社のB514[Mr.スーパークリアーつや消し]は「溶剤系」スプレーなので、水性アクリル塗料を侵す可能性があります。)
風雨に晒された錆びだらけのオンボロ屋根に見えるでしょうか。
小屋根のルーバー部はスミ入れ塗料[ブラウン]でスミ入れ後、
クレオスB503 [つや消し]をスプレーしました。
屋根は真ん中が3mmくらい上に反っているので、小屋根の両端が浮き接着は手間がかかります。
瞬間接着剤で端を留め、タミヤセメントをたっぷり付け、重しを乗せて一晩放置しました。
(タミヤセメントはプラを溶かして接着するので、接着面に塗料が乗っていると付きが悪いです。私は塗装前にマスキングしておきました。)
※写真は塗装前
屋根が完成しました。
(屋根と小屋根の接着がこの製品の
もっとも難しい工程です。
取説に「重しや輪ゴム等を利用」と書いてありますが、その通りでした(笑)。)
壁はレンガ造りなので、それらしい色を探してみました。
これらの中からクレオスH47レッドブラウンを選びました。
窓枠はタミヤXF-68 NATOブラウンにしました。(共に水性アクリル)
バリ取り、パーティングライン消しをしてサーフェイサー(クレオスB515-1200番)を軽くスプレーします。
コンクリ部分をタミヤアクリルミニXF-20ミディアムグレーで筆塗りします。
(グレーのサーフェイサーにグレーなので判りにくいですね。)
コンクリ部分をマスキングします。
クレオスH47レッドブラウンは艶ありなので、H40フラットベースを20%混ぜて筆塗りしました。
ただ20%では足りなかったのか、半光沢になりました(笑)。
又、H47レッドブラウン一色では少し単調だったので、H33あずき色(フラットベース添加)をまだらにドライブラシし、更にランダムにレンガブロックごとに塗りました。
上がH47レッドブラウンのみ、
下がH33あずき色追加です。
写真に撮るとブロックのレンガ感がイマイチだったので、
更にXF-7フラットレッドでブロックをランダムに筆塗りしました。
次にタミヤスミ入れ塗料[グレー]で
ウォッシングしつつ、
レンガの目地部分にスミ入れします。
レンガ造りっぽくなりました。
コンクリ部にはスミ入れ塗料[ブラック]でスミ入れします。
ウェザリングマスターBセットの
[スス]で軽くウェザリングします。
最後にクレオスB503 [トップコート
(水性スプレー)つや消し]で仕上げました。
壁が完成しました。
窓枠はタミヤXF-68 NATOブラウンを烏口(千円の安物)を用いて塗ります。
(コチラの動画が参考になります。)
烏口による塗装は初体験で、始めはハミ出して失敗続きでしたが、6個目くらいから慣れて来ました。
(拡大ルーペを併用しました。)
よく見るとアラが目立ちますが、
私の老眼ではもう限界(笑)なので
これで良しとします。
窓枠の外側が壁からちょっと覗くので、この後、枠の周囲を筆塗りしました。
壁パーツには位置決めのダボ、
窓枠パーツには穴が開いていますが、元々窓枠と壁の開口部にズレがあり、穴にぴったりはめると窓枠がズレます(笑)。
(画像では判りにくいですが、わずかに左へズレています。)
何のためのダボと穴なのか、、、
パーツ精度悪過ぎですね。
←
←
仕方ないのでダボをペンチで切断し、
窓枠の凸モールドで位置決めをしました。
こっちの方がピッタリ位置が決まります。
(始めは窓枠パーツの穴を広げようとしたのですが、ダボを切った方が簡単でした。)
窓枠パーツがピッタリはまりました。
7、組立て/完成
4辺の壁をタミヤセメントで接着しますが、
接着面積が少ないので接着面の塗装はサンドペーパーで落とし、確実に接着剤がまわる様にします。
壁と屋根を接着します。
屋根中央が反ってスキマが出来るので、接着後輪ゴムでしばらく固定しておきました。
(白いスチレンボード(5mm厚)は輪ゴムで壁が内側へたわまない様にする為のつっかえ棒です。)
最後に煙突を接着して完成です。今はウェザリング塗料が豊富に発売されているので、ヨゴシが楽ですね。
ススけたレンガ造りに見えるでしょうか?
安全マークはKATO木造機関庫の付属品を転用し、0.3mmのプラ板に貼って両面テープで付けました。
(画像クリックで拡大します。)
錆びだらけのオンボロ波板屋根も
そこそこ表現出来ました。
8、評価★★★★
レンガ造りの機関庫はそれなりに雰囲気があり、特に蒸気機関車との相性は抜群です。
黒がねの蒸機の背景に赤茶の機関庫は、レイアウトの良いアクセントになります。
入手可能な複線用のレンガ造りは当該品だけなので貴重な製品であり、きちんと塗装してやれば良い機関庫になります。
複線間隔はKATO 33mmに対応しています。(TOMIXは持ってないので実物による検証はしていません。)
ただし、各パーツの精度は悪いです。特に屋根パーツの反りは今時のプラモとは思えませんが、千数百円ならしょうがない?まぁ、無理矢理接着できますが手間がかかります。
又、多少価格upしても良いので窓枠パーツは塗装済みにして欲しい所です。(初心者には窓枠の塗装はちょっと難しいですね。)
今回、KATOの23-225木造機関庫と同時に組立てたのですが、部品精度が全然違いました。
★3つにしたい所ですが、安価なのでオマケの★★★★4つです。
2017年3月記載