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■【初心者向け】TOMIXホキ800 分解・パーツ取付け・塗装まとめ
貨車にしてはユーザー取付けパーツが沢山ある事で有名(?)なTOMIXホキ800。しかもキツくてはまらないパーツと車体の分解が必要と言う初心者泣かせの製品です。
しかしながら、ちょっとしたポイントを把握すればそんなに難しくはありません。初心者向けの車体分解とパーツ取付けをメインとした記事です。(PC閲覧を推奨。画像クリックで拡大します。)
・「ホキ800形は1958年から製造が開始されたバラスト散布専用のホッパ貨車です。軌道の内側、軌道の外側の遠近という、3方向へのバラスト散布が可能です。」※パッケージより一部抜粋
・品番2777、2両セット、税別定価2,400円
・付属品…車両ナンバー(3種類)、上級者向けグレードアップパーツ
・別売オプション…ナンバープレートPP-600(6両分、税別500円)
1、製品概要
国鉄時代の蒸機・DL・ELからJRの更新色DL・EL・新型ELまで、牽引機を選ばない貨車です。運用も日本全国に渡り、私鉄にも譲渡されています。編成も、2軸貨車の解結貨物に1~2両の連結や、工臨としての専用編成、何でもOKです。あらゆる牽引機と編成が楽しめるとても使い勝手の良い貨車です。形状もユニークで編成の良いアクセントになります。
購入サイト(ヨドバシ.com)の記載によれば2013年9月再販品です。パッケージ裏にはロット番号らしき記号として「H36AG」とあります。取扱説明書には「ver.5 2016/05」とあります。
TOMIXのロット番号の読み方は良く判りません。一体何年製なのでしょう?(笑) 濃厚なのは2016年5月でしょうか。
JANコード4904810027775
2、パッケージ/取扱説明書
紙パッケージの中にはスチロールに収まった本体、パーツ、ナンバー、取扱説明書が入っています。
パーツ・ナンバー共に予備1式を含め3両分が同梱されています。
3、車体の分解
上級者向けパーツ(A~E)を取り付けるには、ホッパー部と車台(フレーム)の分解が必要です。
事前に台車とウェイトは外しておきます。台車のネジは異常にキツイので注意して外します。
取扱説明書の分解方法では「フレーム中ほどを指でつまみ云々~」と記載されていますが、この方法はとてもやりづらいです。
※取扱説明書よりキャプチャー
中ほどではなく、むしろフレーム上部の端側(4ヶ所)を広げます。1ヶ所ずつ外側に広げて行きます。
外側にフレームを広げるとパチッと音がして外れます。そんなに強い力は要りません。
4ヶ所を外したらホッパー部が上へ外れます。
ホッパー部が外れました。
段差が付いている4ヶ所(矢印)がフレームにはまっている部分です。尚、ハシゴも一体型なので破損に注意します。
フレームは車両側面の2辺しかありません。従ってココ(○部分)を外側に広げればホッパー部が外れます。
構造を把握し、やり方を間違わなければ、初心者でも難しくはありません。取説は何故、フレームの真ん中を広げる様に指示しているのか理解に苦しみます(笑)。
フレーム(車台)は軟質プラスチックの一体型なので結構柔軟です。外側に広げてもバキッと折れる心配はまずありません。
後の塗装の為、フレームとホッパーに分解した時点で柔らかい歯ブラシと台所用中性洗剤で軽く洗浄します。型枠剥離剤を落とす為です。塗装しない場合は洗浄は特に必要ありません。
4、パーツの取付け
反対側デッキのパーツFの取付け穴(2カ所)は1.0mmのドリル刃で広げます。
パーツをランナーから切り出します。ランナーは異常に厚みがあります。
この厚みのせいで、パーツぎりぎりを切って1回で切り出そうとすると失敗の元です。(破線赤)
まずはパーツから充分に離れた部分をニッパー等で切ります。(破線青)
(画面クリックで拡大)
その後、切り出したパーツに付いているバリ(矢印)をデザインナイフでキレイに切り取ります。
パーツA~Eの取付け順は取扱説明書には記載がありませんが、次の順番がやり易いです。
①パーツE(レバー)、②パーツC,D(台座)、③パーツA,B(ハンドル)です。
①Eはピンセット、②・③A~Dは指で押し込みました。接着剤は不要です。
尚、パーツA~D(台座・ハンドル)は左右の区別があるので、取説を良く見て取り付けます。
反対側のパーツFは簡単です。(コレだけ上級者向けとは書いてありません。)
こちらも押し込むだけで接着剤は不要です。
側面のナンバープレート大、小を取り付けます。
大は接着剤は不要です。小はゴム系接着剤を爪楊枝で少量付けました。
尚、車番は1220、1227、1354が入っています。別売オプションとして別車番6両分の入ったホキ800用ナンバープレートPP-600(税別500円)があります。
以上でパーツ取付けは完了です。手間はかかりますが、デッキ部のメカメカ感がgoodです。
尚、フレーム(車台)とホッパーははめ込みの方向があるので注意します。(両方に矢印のモールドあり、取説の図4の3を参照。)
5、カプラー交換
6、塗装
各部の塗装をします。初心者向け(私もですが)にエアブラシを使わない塗装とします。
ホッパーのバラスト排出口をウェザリングしました。
まず、タミヤのウェザリングマスターCセットのアカサビを適量パレットに取り、水で溶きます。面相筆で凹部にスミ入れします。水で溶くのは失敗しても水で簡単に落とせるからです。
アカサビ乾燥後、同じくCセットのシルバーで、バラストで黒の塗装が剥がれて地金が出た感じを出します。これには付属のスポンジを用います。
更にBセットのサビで地金の錆を表現しました。共にバラストの落ちる方向にスポンジを動かすのがコツです。
ホッパー内部を塗装する為の下準備です。
ホッパーのハシゴ頂上部に成型のゲート跡の出っ張り(矢印)があるので、サンドペーパー#600と#1000で平滑にします。
反対側の同じ場所にもあります。
念の為、マスキングテープでマスキングします。
平筆で塗ります。
クレオスの水性アクリル塗料、H47レッドブラウンを使用しました。H47は光沢塗料なので、H40フラットベースを約20%混ぜました。
クレオスのH47はKATOトラ55000の荷台の色に大変近い色です。実物は画像よりも少し暗い赤茶です。国鉄時代の設定だとタミヤXF-64,XF-68,XF-79は茶が強い様です。(JR時代なら良いかもしれません。)
車輪プレート部をタミヤのペイントマーカーXF-1フラットブラックで塗装します。
ホキ800の台車は車輪が良く見えるので効果的です。勿論、黒染め車輪(0652)に交換がベストですが、コスパを考えて側面をフラットブラックで塗るだけで済ませています。TOMIXは頑なに銀車輪ですね。何か理由があるのでしょうか?
ステップをタミヤ水性アクリルミニXF-2フラットホワイトで筆塗りします。
蒸機現役時代設定なので手ブレーキ側のステップのみ塗りました。JR時代なら手すりも塗ると良いでしよう。
普段は白マーカーで塗るのですが、形状的に無理なので面相筆で塗りました。
全体をタミヤウェザリングマスターAのライトサンドで軽くウェザリングし、塗装は完成です。
7、バラスト積載・ディテールアップ
自作したバラストを積載してみました。下記のディテールアップ補強材を付けなければ、バラストは取り外し可能です。
(積載パーツ(バラスト)の自作方法については【コチラ】)
ディテールアップとして、ホッパー内の補強材(梁?)を自作します。
0.3mm径の真鍮線(WAVE製 CラインNo,1)をホッパー内部と同じH47+H40で塗装し、長さ18mmで4本作ります。切断面をペイントマーカーXF-1フラットブラックで塗っておきます。
※たまたま手持ちのあった0.3mmで作りましたが、0.5mmでもOKです。
ホキ800には何故か補強材用の取付け穴(0.5mm)が4ヶ所(矢印)開口済みになっているので、ココに差し込みます。(穴まで開けたのなら補強材パーツも同梱してくれればいいのにネ(笑)。)
木工用ボンドを画像奥側の穴に塗り、真鍮線を手前の穴から差し込み固定しました。0.3mmの真鍮線は簡単に曲がってしまうのでこの様な取付け方法にしました。尚、補強材を付けるとバラストの積荷パーツは取り外しが出来なくなります。
8、まとめ
車体の分解はコツさえ分かれば簡単です。パーツ取付けは取付け穴を拡大すれば容易です。取説には「上級者向け」とありますが、この2点を押さえれば初心者でも可能です。
貨車にしては取付けパーツが多いですがこれらを取付け、更に各所を塗装してやると中々魅力的な車両になります。更にバラストを積載したり、補強材を自作してディテールアップすると一段と精密感が上がります。
ホキ800は、時代・地域・牽引機・編成を問わず、オールマイティに使える貨車です。ホッパー車独特の形状も魅力的です。購入を検討している方の参考になれば幸いです。※各工作は自己責任でお願いします。
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2019年5月記載
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